港区赤坂2-22-24 泉赤坂ビル
(携帯地図)
Tel:03-3584-1851
予算:1580円くらい〜(カレー単品)
味 :★★★★
辛さ:★★☆
量 :★★★
東北の大名・南部家のお屋敷が近くにあったことで知られる南部坂。その頂上に、昭和25年創業の洋食屋さん「津つ井」がある。同店は「にっぽんの洋食」を標ぼうする。その心は「日本の調味料を隠し味に加えた、箸で食べられる洋食」だそうだ。早速、暖簾をくぐって店内に入ろう。
津つ井の名物と言えば「ビフテキ丼」である。ただし、このほかにも様々な洋食を提供していて、我らがカレーもちゃんと数種類を用意してくれている。やっぱりカレーを注文しないわけにはいくまい。ランチタイムは1000円ほどで食べられるお得なセットもあるけれど。
今回の僕は「カツカレーライス」(2200円)を選んだ。ビフテキ丼のほかに「カツサンド」も自慢の一品らしいので、それに雰囲気が近いものを注文したかったからだ。財布にはちょっとつらいところだ(^_^;) ちなみにカレーライス単品は1580円だった。
注文を終えた後は、お茶を味わいつつ店内の観察でもしていようか。食事のメニューと同様に、和と洋が溶け込んで渾然一体となったような雰囲気をしている。お客さんが少なかった時間帯に訪れたこともあり、終始落ち着いた印象を受けた。都会の真ん中にいるとは思えない。
などとぼんやり考えていたら、おいしそうなカツとライスが盛ってあるどんぶりや、やや小さめの器に盛られたカレーソースなど一式がそろってやってきた。薬味の入った箱も含め和テイストだね。さて、お味の方はというと。
うん、いっぱしの値段を取るだけのことはあって、食べさせてくれますよ。
自家製のルーで作っているというカレーソースは、溶け込んだタマネギによるものと思われる自然な甘みが特徴的だ。コクもたっぷりでごちそうを食べている気分に浸れる。味付けはおうちのカレーの延長線上ながら、明らかにレベルが違うな、と実感させてくれるカレーだった。
一方のカツも、素材の良さがすぐに分かる。軽く利かせてある塩気だけでも、十分においしく食べられてしまうからだ。良質の脂身があればこそだろう。コクたっぷりのカレーソースと一緒に食べても、飽きが来なかった。衣もごく薄く、そしてさっくりとした食感を楽しませてくれるものだった。
食べ終わったころにはすっかり満腹、ご満悦と相成った。カレー、カツともに、単品で見れば津つ井に匹敵するお店はいくつもある。ただ、両者とも相応に高いレベルにあり、しかもバランスよくまとまっているという点では、かなり貴重な存在だと思う。
ごちそうを食べたくなったら訪れたいお店だ。
初めてコメントします。
丁寧なお店紹介と食欲をそそられる表現に、カレー屋さんを探すときはいつも参考にさせてもらっています。
1件、溜池山王に「とんかつ水野」というお店があります。
場所がらサラリーマンの多い店ですが、しっかりしたタイプのルーのカレーを出していて、食べ応えがあります。
おすすめはメンチカツカレーです。
ご参考までに。
「とんかつ水野」
東京都港区赤坂1-4-7
はじめまして。とんかつ水野のご紹介、ありがとうございます。以前から界隈では知られたお店のようですね。
次に溜池界隈を訪れる時に覚えておきたいと思います。