朝霞市三原1-19-9 (携帯地図)
Tel:048-462-0575
予算:2000円くらい〜
味 :★★★☆
辛さ:★★☆
量 :★★☆
ゆるく進行中の「朝の連続テレビ小説『つばさ』の放映期間中に東武東上線の池袋-川越間のカレーが食べられるお店を発掘しよう」企画。都内の駅でも情報の少なさに悩んでいたが、埼玉県の駅では一段と厳しさを増している。ははは(^_^;)
今回はJR武蔵野線の北朝霞駅と乗り換えられる朝霞台駅をターゲットに据えた。駅から10分ほど歩いたところに「シャナナ」というバーがある。ミュージシャンの方にはちょっと知られた存在なのだそうだ。ここでキーマカレーピザが味わえると聞きつけ、喜び勇んで訪ねた。
店内は十数人も入れば満員という雰囲気の、こぢんまりとした空間だ。それでも、楽器を演奏するライブ用のスペースを死守している。ご自身も音楽のセミプロらしきオーナーさんのこだわりなのだろう。
そのこだわりの姿勢は音楽だけでなく、アルコール類にも表れている。多数のバーボン・ウイスキーがそろっているほか、シングルモルトにも「グレンキンチー」のような、都内のバーでさえあまり置いていない銘柄がある。
さらに嬉しいのは、我らがカレーにもオーナーさんのこだわりが向かっていることだ。オリジナルのレシピでキーマカレーを作り、チーズとともにピザに載せたメニューを用意する。特に、通常のピザ生地の代わりに手ごねのナンを使った「ナンのキーマピザ」(800円)は珍しい。
そんなわけで僕は、グレンキンチーを注文してちびちび飲みながら、ナンのキーマピザの到着を待った。手ごねをするためか、注文の品が来るまでには多少待たされる。もっとも、その分、出来上がったものが目の前に置かれると嬉しさもひとしおだ。
では、いただきます。うん、ひき肉の上にとろけるチーズが載っており、一見ではよくあるピッツァのようだ。ただし、このひき肉にほどよく香辛料がまぶしてあって、口のなかでふわっとスパイス感が広がってくる。
あくまで軽めのスパイス感なので、グレンキンチーのような繊細なタッチのウイスキーと組み合わせても、酒の個性が全く感じられなくなるような心配はない。お酒のつまみとしてぴったり。役割をよく心得ているね。
ナンはタンドールで焼いたものではない。このため、できをインド料理専門店と比較するのはさすがに酷だろう。でも、スーパーマーケットなどで販売している市販の“ナン”よりは、手ごねだけあっておいしいと僕は思った。
音楽を愛する常連さんが集まるお店なので、一見さんだと少し雰囲気に馴染みにくいかもれしない。でも勇気を持って話しかけると、オーナーさんも常連さんも気さくに話してくれる人たちだ。ぜひ、和気藹々と楽しもう。