さて、中欧の料理といってもいろいろありますが、真っ先に僕がお勧めしたいのはハンガリー名物の「グヤーシュ」です。グヤーシュは牛肉や野菜がたっぷりと入ったスープです。パプリカの粉を香辛料として多用しているのがハンガリーらしいところ。香辛料入りのスープですから、カレー党のあなたにも馴染みやすいのではないでしょうか。
僕が学生時代に新彊ウイグル自治区を旅した時に味わった遊牧民のスープとどことなく雰囲気が似ていて、元は遊牧系だったハンガリーの人々のルーツに思いを馳せたくなる一品なのでした。
実はこのグヤーシュ、近隣諸国にも広まっています。ただし、それぞれの国や民族ごとの好みによるアレンジが加わって、本家とは異なるものに発展しています。カレーがインドと日本で全く別の料理になったようなものですかね。
続いて紹介するのは、ハンガリーと隣接するオーストリアの「グーラシュ」。ここではスープというよりも、ビーフシチューに近いものとなっていました。付け合わせのパンも、ハンガリーとは違い、いかにもドイツらしいものに変わっています。さらにウィーンで味わったカレーと同様、このシチューもかなりの塩辛さでした(^_^;)
3皿目はチェコの「グラーシュ」。こちらはもはやスープというよりも牛肉を食べるためのソースという仕上がりです。オーストリアのような塩辛さは無くなったものの、パプリカも使われなくなった様子。もはやハンガリーのグヤーシュとは完全に別の料理ですよね。
また、付け合わせはチェコ伝統の「クネドリーキ」というパンでした。いくつか形態があるそうですが、写真のような蒸しパンが現在は主流のようです。
拙ブログをお読みくださっているあなたも、中欧を訪れることがあったら、ぜひ各国で注文して、食べ比べてみてくださいませ〜。
コメントありがとうございます。実際に味わってみても、いずれも美味しいですよ(^-^)