
港区東麻布2-11-3 (携帯地図)
Tel:03-3583-9383
予算:800円〜900円(カレー)
味 :★★★☆
辛さ:★★☆
量 :★★★
あなたにとって「通いたくなる喫茶店」の条件って何ですか?
僕は「さりげなさ」かなぁなんて思っている。入店時に軽く声をかけてもらう。注文する軽食やコーヒーには、うんちくなど書かれていない。でもおいしい。水はいつの間にか継ぎ足してもらえ、長居しても文句は言われない。継ぎ足された回数などからこちらが判断して、適当な時間で切り上げる−−。
大通りから外れたところに店を構えるオリーブは正にそんな雰囲気を携えた喫茶店だ。髭を蓄えたマスターは、入店に気付くとさりげなく「いらっしゃいませ」と声をかけてくれる。照明を落とした店内は、取り立てて飾り立てているわけではない。でも不思議なほど居心地の良い空間だ。
もちろん僕のお目当ては、この店オリジナルのカレーライス。簿はマスターの手さばきを眺めやすいカウンター席に座ると早速、「たまご付きのオリジナルカレーを」と注文する。
するとマスターから「挽き肉ときのこ、どちらがよろしいですか」と質問が返ってくる。そうだった、2種類あるんだよね。今回はきのこでいただきますか。
マスターが小さな鍋に卵を割って落とし、蓋をして火にかける。その合間にカレーの仕上げを進める。小さな鍋から出る音が高くなり、さらに少ししてからふたをさっと取る。すると綺麗な目玉焼きが完成! ライスの上にカレーをかけ、さらに目玉焼きが載って、僕の目の前にやってきた。
まずは、ほどよい弾力を持つ黄味の表面をつついて割ってみよう。とろっと黄味が出てくる様は見事としか言いようのない半熟ぶり。さりげなく作っていたのにこれはすごい。
カレーも同じようにさりげなくおいしい。いたずらに味付けを濃くしたり辛さを強調したりということがない。でも決して平凡な味ではない。さりげなくおいしいんである。
きのこはエノキやシメジなどが入っていた。これもおいしい。カレーがかかっていても弾力を失っておらず、食感が楽しめる。
そうそう、食後のデザートとしてピンクグレープフルーツが付いていた。これもさりげなく食べやすいように切れ目が入れてあるんだよねぇ。
というわけで、ほんと長居したくなる喫茶店なのだった。