杉並区西荻南2-20-5 (広域)
Tel:03-3333-3772
予算:850円〜
味 :★★★☆
辛さ:★★★
量 :★★★
西荻窪周辺はこの数年の間に、カレーのおいしいお店がとみに充実したらしい。そんな話を何人かの方から教わりながら、なかなか訪問機会に恵まれなかった。シノギがお盆休みになったため、ようやく足を向けることができた。
今回取り上げる「CAFE オーケストラ」も、その「とみに充実」させたお店のひとつ。オープンしてから1年余りになるそう。お店の中に入ると、昔ながらの喫茶店という雰囲気をしていた。居抜きなのかな?
そんな雰囲気から判断すると、懐かしさを感じさせるカレーライスを提供しているのかなと思うところ。でも、いかにも西荻窪っぽい、サブカルの香りを漂わせる細身の男性二人が作るカレーは、インド料理をベースにしたものだ。しかも全くベースが異なるものを常に4〜5種類も用意しているのだから、お店のインドカレーに対する気合いがうかがえる。
例えば僕が注文した「ポークビンダルー」(1050円)は、西インド・ゴア地方のカレーだ。真っ当なインド料理店であれば珍しくはないものの、喫茶店で用意しているのは相当に珍しいと思う。
今回は午後2時前に訪れた。比較的空いている時間ということもあり、カウンター席に座った僕の前で、お店の方が仕込みを始めた。うぉー、涙が止まらない(x_x) 必死に目を開いて見れば、2kgものタマネギを大きな鍋に投入し、炒めているのだった。いやはや、目が痛いわけだ。
まあ、貴重なシーンを見られたと感心しておこうか。などと自分を慰めていたら、お待ちかねのカレーがやってきた。おお、プチトマトの赤、ターメリックライスの黄色、コリアンダーの緑と彩りが鮮やかだこと。しかもパパード(豆せんべい)まで付いて本格的だね。
では、いただきます。早速、カレーソースとポークから味わってみよう。おお、酸っぱい。
それもそのはず、ポルトガル料理の流れを汲んだこの料理は、スパイスとビネガーで豚肉をマリネしてから煮込むのが特徴だからだ。スパイスの華やかさを感じさせつつも、酸味がもっと前面に出ている印象を受ける。
この本格的なカレー、途中までは調子よく食べていた。ところが、ご飯も豚肉も少なくなった最終盤にさしかかったところで、ちょっとつらくなってきた。というのも、沈んでいたビネガーの酸味が、下のほうにあった豚肉にすべて吸収されてしまったようで、酸味がさらに強くなっていたからだ。うーん、惜しい。
と注文を付けたものの、本格的なカレーという点は太鼓判を押せる。しかも完全にインド料理に忠実というよりは、日本人の口にも合いやすく仕上げてくれているように映って、僕としては好感度が高い。一緒に注文したチャイ(150円追加)も、上品なおいしさで気に入った。次は別のカレーも試してみたいな。