吾妻郡草津町大字前口131-40 (広域)
Tel:0279-88-7513
予算:930円くらい(カレーうどん)
味 :★★★☆
辛さ:★★☆
量 :★★★☆
国道292号線を草津から長野原方面へと下る途中、信号のないところで左に折れる。林の中を走る細道を抜けると、ぱっと視界が開ける。そこは一面のそば畑だった――
そんな明るいそば畑が広がる片隅に、今回紹介する「そば処 風」がある。そば粉だけで作る「十割手打そば」を標榜している。目の前に広がるそば畑から取ったそばの実を使って、そばを提供してくれるのだろう。そりゃおいしいに違いない。期待を込めつつ店内に入った。
冒頭でもお分かりのように、決してアクセスが良い場所ではない。それでも定評があるのだろう。先客が何組かあり、さらに僕の後にもお客さんが何組かやってきた。
空いていた座敷席に座り、何のそばを食べようか…と遺産でメニューを見る。しかしそこはカレー食いの悲しい性。新メニュー「カレーうどん」の文字を見付けてしまった(-_-;) 少量ながら十割手打そばも付くという。となれば、これを注文しないわけにはいかない。
ほかにお客さんがいる場合、注文してからかなり待つことを覚悟しよう。自動車で来た家族連れのお客さんが多く、一方の厨房はかなり狭い。おまけに手打ちそばを作れるのはお店のご主人だけのようだからだ。
先客が多かったこの日は、かれこれ30分ほど待っただろうか。さすがに待ちくたびれてきたところに、ついに一式そろってやってきた。そば粉だけを使って、これだけ白いそばというのは珍しいんじゃないかな。と、僕はカレーから食べなくては(^_^;)
では、つるつるっといただきます。うん、頑張っているじゃないですか。
うどんの適度なコシに、さらっとしたカレーつゆから感じられる出汁の旨み。ともに「とりあえず作ってみました」というレベルではない。際立った特徴こそないものの、無理なくすいすいと食べさせてくれる。
カレーうどんの合間に、十割そばをいただこう。普通のそばつゆに浸して、そばの味をしっかりと感じるもよし、変化球でカレーつゆに浸すもよし。いずれにせよ、挽きたて、打ちたて、茹でたてのそばなのだから、おいしくないわけがない。
うどんとそばを共に平らげたら、最後は添えられたライスをカレーつゆの中に投入する。これで即席のカレー雑炊のできあがりだ。実際に出汁の旨みがよくマッチする。
うどん、そば、米と、栄養価では炭水化物に偏って微妙かもしれない。けれど、まあそれはそれとして、一つのカレー味を三通りの方法で楽しめてしまうのが面白かった。
草津温泉に行く予定のある方はぜひ立ち寄りたい。カレーが無かったとしても、そばのおいしさに納得できるはず。