川越市元町2-1-3 (広域)
Tel:090-3131-1074
予算:800円〜(昼)、1000円〜(夜)
味 :★★★☆
(チャイやラッシーは★★★★)
辛さ:★★☆
量 :★★★〜(お代わり可)
2009年に多部未華子さん主演のNHK連続テレビ小説「つばさ」の舞台となった川越。その川越方面のカレー屋さん情報に詳しいかとあさんから、「蔵の町・川越に南インドのカフェができました!」という情報をご提供いただき、興味を覚えて早速、訪問することにした。
そのお店、Manticanは川越観光の中心地である蔵づくりの家並みのただ中、一番街の「小江戸横丁」内にある。電車を利用する場合、最も近い西武新宿線の本川越駅からでも徒歩では15分ほどかかる。JRおよび東武東上線の川越駅に到着した僕は、駅東口から出るバスに乗り込んで訪問した。
訪ねてみると、頑張って5席確保できるかどうかという可愛らしいお店だった。2010年3月にオープンし、9月にリニューアルをして今のような南インドのカレーを提供するようになったとのこと。店名は「猫のダックスフント」とでも呼ぶべき、短足猫のマンチカンから取っている。
食事のメニューを見ると、「南インドカレー定食」(ランチは800円)が確かにあった。その名に恥じず、ラッサム(トマトベースの酸っぱいカレー)、サンバル(豆と野菜のカレー)、クートゥ(マイルドな野菜のカレー)と、南インドらしい顔ぶれがそろっている。カレーを食べ放題としている点も、ミールス(南インドの定食)を再現していてポイントが高い。
もちろん僕はこの定食を注文した。ランチタイムはさらに自家製ラッシーまで付いてくるそうだ。良心的だよね。しばらくして、一式が可愛らしい器に盛られてやってきた。
それでは、いただきます。どれも「南らしさ」が出ているね。
それもそのはずで、お店がお休みの日には「CURRY DIARY」のUSHIZOさんが愛する西新宿のムットをはじめとして、いくつかの南インド料理店で味わったり、料理を学んだりしているからだそうだ。
では順に見ていこう。まず、ラッサムはタマリンドとトマトの酸っぱさが特徴のカレー。本格的なものは相当に辛い。しかしこちらはカフェらしく優しい仕上げになっていた。本格派の方にはパンチが弱く感じるかもしれない。
一方、その優しさが良い方向に出ているのはサンバルだ。豆のとろとろした食感を感じさせる一方、コリアンダーなどのクセの強いものが少なめで、誰もが味わいやすくなっている。野菜は大根などが入っていた。
クートゥも食べやすい仕上がりだった。ココナッツの香りがしっかりと感じられ、実にマイルド。カボチャが入っていることで自然な甘みがさらに加わっていた。
これらのカレーと一緒に堪能するライスには、ジャスミンライス(香り米)を使っていた。恐らく南インドの味に慣れていないであろう、川越に訪れる観光客を意識した味付けながら、できるだけ本場に近い味わいにしようという志が感じられるのだった。食後にオーナーさんに聞くと「本当はもっとこだわりたい」とのこと。頼もしいね。
今のところ、都内の南インド料理店を何軒も食べ歩いているという方は、無理して訪れるほどではないかもしれない。ただ、この近辺で南インドの味が楽しめるのは貴重なのは間違いない。
それにManticanの自家製ラッシーやチャイは、都内のお店を含めても抜群のおいしさだ。どちらもフェアトレードで購入した有機スパイスや、低温殺菌牛乳、きび砂糖など素材を吟味して作っているからだ。しかもチャイではなんとエアブレンドまで披露してくれた。カフェとして十分に訪れる価値があると僕は思った。
インドにいるような気がしました(笑)大事にしたいお店です。
ご紹介ありがとうございましたm(_ _)m
仰るとおりですね。店構えや店主さんの雰囲気が、どことなくインドを感じさせると僕も思いました。長く続いてほしいものです。