こちらの姿を見つけたインド人が一人、歩み寄ってくる。僕のチケットに記載されたタクシーの番号を勝手にのぞいてきて、「こっちだ」と手招き。案内したいらしい。付いていくとどんな展開が待ち受けているかは想像が付く。でも方角が正しかったため、結果的に付いていくのと同じことに。
目的のタクシーに到着して僕が乗り込むと、案の定10ルピーを要求された。まあこれくらいは軽いジャブ。こちらも笑顔で意味が分からないフリを続ける。数分後、運転手が“案内人”に「あきらめろよ」といったニュアンスの言葉を投げかけ、車を走らせたことで事なきを得た。
■10分も車に乗れば「The India」を目の当たりに■
車が走り出してから10分もすると、「あぁ、インドに来たんだなぁ」と実感できる光景が目の前に広がる。
例えば道路。自動車やらオートリクシャー(オート三輪車)やら自転車やら歩行者やら牛やら犬やらやらやらやらやら…が道全体に広がっている。交通ルールはあってないような雰囲気だ。あらゆる自動車やリクシャーがクラクションをほぼ鳴らしっ放しにし、少しでも開いたスペースを縫うように進む。
道ばたも壮観だ。普通の家もあるけれど、ところどころバラックと呼んでも差し支えなさそうな崩れかかった家が目に入る。そして人、人、人。とにかく人であふれまくっている。
「コルカタは町そのものが見所」とはうまいこと言うなあ、と一人ごちていたら、「地下鉄駅だよ」と運転手。どうもどうも、タクシーを降りよう。
安宿街のサダル・ストリートの最寄り駅であるPark Streetまでは6ルピーだった。地球の迷い方に「冷房が効いていて驚くほどきれい」と書いてあったため、うっかり期待してしまったら、大間違いだった。
■きれいなのは駅だけじゃないの(泣)■
きれいなのは駅舎だけで、車両の汚さたるや10年くらい掃除していないんじゃと思ってしまうほどだった。おまけに、始発駅から東京のちょっとしたラッシュ並みの人が乗り込む。あ、僕もその一人、というか余計な一人なんだった。ごめんなさい。
しかもこの地下鉄、町の中心部まで下りる人はほとんどいなかった。乗る人は増える一方。Park Streetに着く頃には、中央線のラッシュに匹敵する水準に膨れあがった。とほほー。
冷房は軽く効いていたけれど、Park Street駅で下車した頃にはびっしょりと汗をかく有様なのだった。
タグ:インド
日本と比べると・・・と言うレベルですが。
(比べてはいけないのかもしれません。)
私はもうすっかり麻痺してしまってるので、
比較になりませんが。
たあぼうさんも何回か行ってるうちに、
慣れてくると思います・・たぶん。
フォローありがとうございます。ちょっと言葉が行きすぎたかもしれません。すみません。
日本ではなくて他国の地下鉄と比べてもちょっとなぁと思ってしまい。手すりに掴まった途端、手に汚れが付着してしまったもので (^_^;)
一般のバスに乗れば、これがごく普通の環境でもあるんですよね。
不快な思いをさせてしまったとしたら申し訳ないです。はい。
初インドならば、
カルチャーショック(ばかりではないかも)があって当然ですし、
麻痺した自分にたあぼうさんの新鮮な感覚を取り戻しています。
どんどん書いてくださいね。
楽しみにしてます。
(突っ込むところが違うかも知れませんが:笑)
これ、ありますね〜。
混雑したところに来て「何でこんなに混んでるんだよ!」って怒っているヤツ、いますねー。
おまえこそ、来るなよ!って思います。
ありがとうございます。
僕がガイドブックに書いてあることを鵜呑みにして期待しすぎたのがいけなかったんですよね。
10年近く前の北京、数年前のタシケントのいずれも、古い車両は相応に汚れていました。「汚れている」と書かれてあれば、「まあこんなもんだよな」という反応をしていたと思います。
>NOBLEさん
そうなんですよね。いらいらすると、自分も荷担していることを忘れがちなので、なるべく客観的に見るよう心がけています。
難しいんですけど。