上海市長寧区長寧路1018号
龍之夢購物中心6階
+86-21-6211-3230
予算:72元(約915円)
味 :★★★☆
辛さ:★★★
量 :★★☆〜
東日本大震災による厳しい環境が続く中、業務のために計画通り上海に出張してきた。上海でも震災、より正確には原発に対する関心が非常に強かった。様々な場所で状況を聞かれた。また、海水の放射能汚染を恐れた人々により、食塩の買い占めなどという事態も一部で発生したそうだ。
ともあれ上海は活気に満ちあふれていた。世界中の国から有力企業が進出し、至る所にショッピングモールができている。外食の充実ぶりも、かつて僕が訪れた7年前と比べると隔世の感を呈していた。カレーを例に取ると、日本風はもちろん、南北インド、ネパール、タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム、香港風、台湾風、さらには札幌スープカレーまで存在した。
まず訪れたのは、台湾資本がプロデュースする「魔厨卡利専門カレーレストラン」(中国語表記では魔厨卡利专业咖喱餐厅)。どうやら、日本発の欧風カレーを台湾風にアレンジし、さらに中国で受け入れられるように手を加えたものらしい。つまりインドからイギリス、日本、台湾、中国とたどってきた、カレーの最新形を味わえる、かもしれない。
場所は上海市街西部の中山公園の近くの巨大ショッピングモール「龍之夢購物中心」の6F。東京でいえばアトレ品川内のテナントのような近未来的な雰囲気をしていた。店内のお客さんの大半が女子のグループで、次にカップルが多い。野郎1人客の僕は明らかに浮いている(^_^;)
まあ、周りを気にしすぎても仕方ない。注文に移ろう。カレーソースは1種類または数種類程度で、具の種類でメニューに幅を持たせているようだ。僕は「唐揚椰香鶏肉カレー」をセットで注文した。値段は72元(約915円)+おしぼり代1元だった。
このセットは、スープ2択、サラダ2択、ドリンク3択、デザート2択からそれぞれ1つずつ選ぶ仕組み。実は中国ではこうした個人用セットがあまり発達していない。ありがたい配慮と言える。僕はそれぞれ野菜スープ、フルーツサラダ、カルダモンミルクティー、ヨーグルトムースを選んだ。
ほどなく、野菜スープとフルーツサラダとミルクティーがいっぺんにやってきた(^_^;) こちらの食べるタイミングに合わせて順に出してくれると嬉しいのだけど。こうしたところの配慮は、まだ欧米や日本のレストランにやや見劣りする。もっとも、このお店に限らず、別の中級の店もそうだったので、やむを得ないと考えたほうが良さそうだ。
ともあれ、ミネストローネ風ながらやや甘みが付いたスープと、日本ならデザートにしても良さそうなフルーツを食べ終える。それからミルクティーを飲まずにしばらく待っていたら、お待ちかねのカレーとライスがやってきた。ソースポットとその下のコースターがオシャレなこと。こうした点が女性客の心をつかんでいるんだろうか。いただきます。
なるほど、よく作っているね。見た目は日本の欧風カレーにかなり似ている。台湾資本と知らなければ、日本の欧風カレーと思って食べていそうだ。10年近く前に台湾で食べたカレーとは、全くレベルが違っていた。
特徴は、カレーソースが割とサラサラしていること。とろみはほどほどで、ライスにかけるとソースがさっと流れていく。旨みもあっさりめだ。ボンディはじめ、濃厚なコクを重視するお店が多い日本の欧風カレーとは志向が異なる。好みが違うのだろう。具の唐揚げも、オシャレな欧風カレーとの組み合わせでは少し違和感を覚えた。
もっとも、こうした違いを挙げたものの、十分に美味しいカレーライスだった。ライスに新潟産コシヒカリを使うなど、素材にもこだわりを見せている様子。うかうかしていると「東京はカレー世界一」などと言えなくなる時期が来るかもと思わせるだけの水準があった。セットメニューの出し方などの心遣い含め、今後に注目したい。
食塩の買占めに走るところが凄いねー東アジア人同士、超〜容姿似てるけど多くの日本人は体裁を優先させそうで余計に笑えて来るよ。
はて、
どっちがサヴァイヴィング出来るのだろうか?www