午後9時、友人知人やシノギのお仲間向けにおみやげを買い込んだ僕は、コンノート・プレイスの一角からバスに空港へ向かう乗り込んだ。僕のほかには、やはりゴールデン・ウイークを最大限使った日本人旅行者が数人、それに陽気なオランダ人男性ら。そのほとんどが冒頭の言葉を発していた。
というのもオランダ人男性が午前3時台の出発、僕を含むキャセイパシフィック航空利用者は午前7時発なのだ。ところがインフラの整備が素晴らしいインドだけあって、深夜早朝にはリムジンバスなど存在しない。旅行者に不便な場所から発着する一般バスか、今ひとつ信用できない深夜タクシーを利用しない限り、午後9時が最終バスになってしまうのだ。
さらにインドらしく、バスに乗り込んだ後も安心させてくれなかった。途中でいきなり降車を命じられたんである。運転手曰く、「壊れちゃったみたいだから、別のバスにする」…。かれこれ10数回旅行した身だけれど、この手の空港バスを途中で乗り継いだ経験は初めてだ。
■空港ラウンジも悪者に要注意■
10時30分ごろ、空港に到着した。ただし出発カウンターがある施設には、出発3時間ほど前になるまで入らせてくれない。近くにある訪問者用ラウンジに数十ルピー支払って入り、そこで待つしかなかった。つくづくトホホな仕組みだよなあ。
おかげで同じような境遇の日本人旅行者のみなさんと多く顔を合わせた。それぞれの旅の体験話に花を咲かせることができた。
しかし、このラウンジも気を抜くことは禁物らしい。話し込んだおねえさん(と言っても僕より年下だけど)は、職員っぽい格好をしたインド人に「君の航空券はリコンファームしていないなら乗れないぞ」と嘘を吹き込まれ、外に連れ出されそうになったそうな。このおねえさんは冷静に対処できたからいいようなものの、怖いもんだ。
また、ラウンジ内の売店なども注意が必要なようだ。インド人と外国人では全く違う値段を提示してくるのが当たり前らしい。またインターネットに接続できるスペースがあるけれど、日本語環境の用意はなく、自分で設定することもできない。料金は30分で50ルピーと、デリー市街の数倍のレート…。
こんな環境に6〜7時間耐えると、ようやく隣の出発ロビーに入れる。この後もやたらと入念なボディ・チェックを受けることは覚悟しておこう。疑いが晴れて放免になっても、しつこいチェックに対する謝罪の言葉は何一つかけてもらえない。
でも、こんなことに腹を立ててもしょうがないんだよね。
なにせインドだもの。
最後までインドだもの。
さようなら、インド。
またいつか…
…来ることあるかなあ(笑)
午前7時過ぎ、飛行機は香港を目指してデリー空港を離陸した。(終わり)
いやぁ、さすがにインドですね。
最後の空港までも気が抜けないとは恐ろしいです。
でも、一度ハマるとこれがたまらなくなるんでしょうね。
人生で一度は行ってみたいものです。
旅日記の更新、お疲れさまでした。
それでは、失礼します。
バングラデシュも魅力的なんですが、ほかにもいっぱい行きたいところがあるので考えどころです。
>USHIZOさん
いざとなったら奥さんを置いて出かけてしまうとか…無理そうですね(笑)
大変興味深く、また楽しく読ませていただきました。
おかげさまで、インドへの興味は高まるばかりです(笑)。本当に行くことになったら、ぜひとも参考にさせていただきますね。
‥‥でも、多少の恐怖感は拭えませんねー(笑)。小心者なんで、ちょっと覚悟が必要かも。恐るべし、インド。
ありがとうございます。
6月が猛烈に忙しくて更新が滞り気味でしたが、なんとか終わらせることができました。
ラヴィとの駆け引きなどに力を入れた分、おっかない面を強調してしまったかもしれません。細心の注意を払いつつも、堂々と行けばインドは決して怖くないですよ〜。
もう少し実用的な情報も提供できます。いざ出かけたくなった際には、お気軽にお尋ねください〜。
インド庶民との触れあいを地で行く旅をされていたんですね。さぞかしたっぷりとエネルギーを得たことと思います。
農閑期にまた訪れられるといいですねえ。