
でも実は、上流階級は涼しい思いをしているということがわかったのは、サーダーバード宮殿博物館に訪れてからだった。
宮殿博物館は、その名の通りかつてパフラヴィー王家が夏の宮殿として使っていた敷地を博物館にしたもの。僕の宿泊先があるダウンタウンからは、10数キロ北上したところにあった。渋滞の道をバスで行くこと約1時間、さらにそこから徒歩で上り坂を30分ほどひいひい言いながらのぼった末にたどり着いた。
こんな涼しいところもあるんだぁ
別世界だった。時折爽やかな風が吹き抜け、木々が揺れる。涼しい。ダウンタウンよりかなり標高が高いためだろうか。

まずは王妃が住んでいたという白い宮殿。一部屋回るたびに、「ほええ」とため息が出てしまう。僕はこの建物だけで20枚以上の写真を撮影した。
続いて緑の宮殿へ。賓客が来た時にこの宮殿でもてなしていたそうだ。場所は、白い宮殿からさらに何百メートルか上り坂を上ったところ。ひいひいひいひい言いながら、シャトルバスを使わなかったことを激しく後悔しつつ上った末にたどり着いた。

ダウタウンを見てきた者からすると、いかに王様の敷地とはいえ、富の偏りっぷりがとにかくすごかったんだなぁと思わずにはいられなかった。イラン革命が発生して王朝が倒れたのもむべなるかなといったところかもしれない。
モデルになりたがる子供たち

すると案の定、彼らはお金を要求してきた。ただしイランのお金でなく、日本のコインがほしいと言ってきたので、それならとあげることにした。100円玉1枚、10円玉1枚、5円玉1枚、1円玉1枚を一人に手渡し、4人で分けるように促す。
あっという間に子供同士でどのコインがほしいか喧嘩に。そのすきに僕は逃亡を果たしたのだった。
革命が起こるのも無理はない、と思われたたあぼうさんの心境、この写真で私も共有しました。
ベルサイユ宮殿を見たとき、マリー・アントワネットがギロチンになってもしょうがないな、と思ったときのことを思い出しました。
でも、彼らは革命の時、こういった建物を壊さなかったわけですね?(今後、使い道があるだろうとの便宜上かな、それとも文化遺産との意識からかな。)
子供たちのモデル代、初めて聞きました。「写真撮ってあげる」といわれてカメラを渡すとカメラを持って走り去る、というのは良く聞きますが。でも116円で済んだわけですね。まあ、可愛いものですね。
ずっと前、湾岸の男の人たちがかたまって立っているところを、遠くから写真を撮ったことがあるのですが、そのうちの一人がそれに気づいて「フイルムをよこせ」と言いにきたことがありました。怖かったな〜。
革命を経ても壊さなかったようですね。あるいはイランの人は修復好きなので、綺麗に修復したのかもしれません(笑)
モデルの件は、シリアのパルミラでベドウィンの子供に1回やられているんですよー。
「撮影しろ」と言うから撮ったら、「バクシーシ」ですからね。こっちの服をつかんだまま(苦笑)
このイランの子供たちは日本のコインがいいと言ってきたので応じてやりましたが、それ以外の場合はどうしようか、いろいろ対処を考えてマイ下。
「そっちこそ、フイルム代よこせ!!バッテリー代よこせ!!」
わたしはこれで行くことにします。
おお、いいかもしれませんね。
旅行される際はガンガンやっちゃってください(笑)