イランでキリストを眺めていたら…
午前中をエマーム広場で過ごした後、僕は街の南部に流れるザーヤンデ川にかかるシー・オセ橋を訪問。続いて橋を渡り、2kmほど歩いてアルメニア人地区のジョルファーを訪れた。イランでは珍しいアルメニア教会、バーンク教会が見られるんである。
外国人料金が残っていたらしく、3万リアル(約360円)という大金を支払った。その割に大したことがなくてちょいと失望したけれど、撮影禁止になっている教会内部の壁画は目を奪われた。一見の価値があった。光学12倍ズームを最大限生かし、係の目が届かない出入口付近から撮影を試みた。
盗撮?に満足して僕が外に出ると、空からゴロゴロという音が……おやぁ!?
見上げると、どす黒い雲が教会の上に迫っているじゃないか。雨が降るらしい。僕は慌ててタクシーを拾い、街の中心部へと戻っていった。雨が降り始める前に、できるだけ観光しておこうと考えたからだ。なにせ、雨傘は宿に置きっぱなしだったし。
でも、今日の空はあまり親切じゃなかった。
「40本の柱の宮殿」のはずなのに
まるで僕を追っかけるように、北へ、北へと黒い雲が広がってきたのだ。エマーム広場の西にあるチェヘル・ソトゥーン宮殿にたどり着いたころには、
ポツッポツッ
さらに、宮殿の敷地内を歩き出すと、
サーッ
本格的に降り出してしまった。
チェヘル・ソトゥーンとは「40本の柱」を意味する。宮殿を支える20本の太い柱が、正面の池に映り込んで合計40本に見えるようになっているのだ。ところが、本格的に雨が降ってきてしまったものだから、水面に柱など全然映らない。うーむ。
夕立じゃなかった
ゴロゴロという雷鳴とともにやってきた雲だったので、まあ夜になる前には降り止むだろう、と思っていた。見事に予想は裏切られた。
この日はいつまでたっても鳴りやまなかった。
結局、ライトアップされた夜のエマーム広場を訪れるも、雨の中。いったん宿に戻って傘を取ってきたものの、撮影が難しいのなんの。イラン人も雨は苦手か、夜の広場にはほとんど人がいなくて少し怖かった。
でもやっぱり、エマーム広場は綺麗だなあ。
これ、雨で濡れてライトアップが反射しているんですよね?
美しすぎます。
はい、美しい景色をほとんど独り占めできましたー。
地面の反射はおっしゃるとおり雨に濡れた効果です。星形になっているところは、カメラの特殊フィルターを使って撮影した効果です。すみません (^_^;)
‘XXすぎる’は最上級の感嘆です!!
ありがとうございます。
いやはや、せこい特殊効果を使ってしまったなと思いまして。