今日使ったお金:437700リアル(約5300円)
エスファハンを22時過ぎに出発する夜行バスに揺られ、8時間。僕は次の目的地であるシーラーズに到着した。早朝に着いてしまったので、町中の観光案内所のそばで3時間ほどボーッとすごす。朝9時くらいになり、人が動き出したところで宿を探し始めた。
ところが。
宿が見付からない…
手始めに「ダルヤー」(ペルシャ語で海を表す)という名のホテルに入ったところ、「ミスター、今日は満杯だよ」と断られてしまった。ええっこんな時間に!?
しょうがないので数百m歩いて2軒目に当たる。おばあちゃんが出てきた、何を言っているのかさっぱりわからない。でもその剣幕からして「ダメだ。出ていけ」ということらしい。おばあちゃんは、はす向かいの建物を指さした。指の方向には、いかにもツアー客向けという感じのホテルが建っている。うーん、予算オーバーだよ。
今度は1km近く歩いて、いかにも設備が整っていなそうな「キャスラー」という名のホテルに行ってみた。地球の歩き方にも載っているホテルだが、入口から臭い。いや、雰囲気も怪しいのだけど、ほんとに鼻が曲がるような臭いを発しているのだ。
我慢しつつ入口の兄ちゃんに部屋が空いているか聞く。すると兄ちゃんは品の良くなさそうな笑みを浮かべ、
「7万リアル(約850円)でいいよ」
この臭いでそんなに取ろうっていうのかよ(怒)
…という気持ちは抑えつつ、「シングル利用だし、2日間泊まるからもう少し安くしてくださいよ」と下手に出て交渉してみた。だが、
「ここは部屋数が少ないから、おまえを断ってもすぐに埋まるからな。それに俺たちが一番安いはずさ、へへん」というなめ腐った態度。交渉は打ち切り、また別の宿を探すことにした。まだ朝の10時なのに。
今度は1km以上歩いて第4の候補地「アバダン」を訪れた。だが、ここは入口の前でおじさんにシャットアウトされてしまった。なぜだーーーーー。
ほこりだらけのイラン人向けホテルに落ち着く
ガイドブックに載っていた主な安宿はこれで尽きてしまい、僕はあてもなくさまようことになった…
というのは冗談で、ダルヤーホテルのはす向かいで見かけた、「ハシェミ」という名のホテルに足を向けた。アバダンからは500mほどの距離である。値段などはさっぱりわからないけれど、雑居ビルの2階という、いかにも安宿という雰囲気を醸し出していたからだ。
階段を上がってフロントへ。ホテルのおじさんは「空いているよ」という。よかった。値段を聞くと、少し思案して「1泊5万リアル」(610円)。少し吹っかけられているかもしれないが、外国人料金としてはまぁ妥当な水準だろう。
部屋はかなりほこりっぽかった。でもベッドが3つ入ってなお余裕がある広さは気に入った。
240円ほどケチるのにずいぶん時間を使ってしまい、日本の感覚ではバカらしい。でも、キャスラーにしなくて良かったと心から思った。
結局ここには2日間泊まったけれど、僕以外の客はみなイラン人だった。新しめのホテルだったらしく、後で会ったシーラーズの人たちもほとんど存在を知らなかった。
でも、いろんなイラン人、いろんなイランの宿が見られたわけだし、これも一種のアドベンチャーなのでは??
最終的にはお手ごろなところが見つかってよかったですね。たあぼうさんの優れた嗅覚のおかげで。
この日はその後観光できました?
朝だったので焦るほどまでではなかったのですが、いやはやびっくりしました。
学生時代、サンフランシスコで見付からなかった時は情けないほどびくびくしました (^_^;)
観光の話は、次回以降でさせていただきまーす。